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地球大紀行をTV観賞して(船橋CATV テレビふなばしコミュニティーチャンネル)  中村三郎

1.水の惑星・奇跡の旅立ち
 <天体としての地球の誕生>
 ビッグバン後,高温ガスの拡散,星間雲の生成。100億年後の超新星の爆発で星間
 雲に渦が生じ原始太陽系星雲となる。中核部は高温のまま太陽となり周辺部の惑星雲は
 冷えて分裂,沢山の微惑星を生じた。微惑星の衝突の繰り返しで運良く成長できたもの
 は水星・金星・地球・火星などの惑星になった。
 地球は固体中心核・液状の外核・マントル・プレートとその表層の地殻,水圏・大気
 圏からなる。
 <月の誕生←ジャイアントインパクト>
 地球の誕生から1億年後の頃,火星大の惑星衝突で月が生まれた。
 <海の誕生>
 鉄等の重金属の微惑星の衝突は地球表面と内部のマグマを組成。
 マグマオーシャンの脱ガス化(二酸化炭素の石灰層化等)によりガス惑星を免れた。
 氷の微惑星の衝突が衝突時の爆発で水蒸気となり冷えて雨を降らせ低地にたまっ
 て海ができた。続いて19億年前超大陸ローレンシアの出現。
 (オーストラリアピルバラ台地の枕状溶岩)
 水の惑星の条件は距離と大きさの奇跡。つまり,金星と違い地球の太陽からの丁度良い
 距離が灼熱の高温化を免れ海が蒸発せずに水蒸気が海に成り得た。火星と違い地球の丁
 度良い大きさが大気を逃がさない重力を生じ空気や水蒸気が残りかつ適度の高温が氷の
 惑星を免れた。水星や金星のように太陽に近い惑星では原始大気は紫外線で分解され太
 陽風によりガスとして引力圏外に飛び散ってしまった。

2.引き裂かれる大地
 地球内部の熱が出口を求め大地を盛り上げ,引き裂く。
 さらに,地球内部のマグマ熱によるマントル対流で地表プレートが動かされる。
 超大陸の分裂と大陸の移動,大陸の衝突と超大陸化は何度も繰り返されてきた。現在
 の大陸は2億5000万年前の超大陸パンゲアから超大陸ゴンドワナ,ローレンシアの
 分裂,大陸の移動によりできた。
 (インドデカン高原,オーストラリアブラックレンジの亀裂に溶岩噴出跡)

3.残されていた原始の海
 高温の海。酸素のない海。そこに生命が誕生した。高温のシアン化水素や硫化水素・
 周辺の鉱物等に宇宙線や大気放電等による化学変化が原始生命体を組成する核酸・アミ
 ノ酸,ついには蛋白質を合成するに到る。自ら素材を集めて蛋白質を合成するRNA,
 更にはDNA生命体が出現。なんと原始の海は現在も残っていた。
 (ガラパゴス熱水鉱床,硫化水素熱泉中で生きるチューブワーム)

4.奇岩にひそむ大気の謎
 <原始大気の生成>
 水蒸気や二酸化炭素を主成分として原始大気が生成された。灼熱地獄の素,炭酸ガス
 は海水に吸収され珊瑚の石灰分として堆積した。上層部は強い紫外線により大気分子が
 電離されて電離層(地上60~400㎞D~F各層)が形成された。
 <酸素の蓄積>
 海に原始藻類が繁茂し酸素を生成。海中の酸素は鉄分と結合し堆積して鉄鉱脈を造成。
 過剰酸素は海から泡になって溢れ出て大気中に蓄えられ,上空の成層圏に太陽からの紫
 外線を吸収するオゾン層を形成した。
 (中国桂林,オーストラリアハマスレー鉄鉱脈・グレートバリアリーフの珊瑚礁)

5.巨大山脈の誕生
 アフリカ大陸から切り離されたインド大陸のアジア大陸への潜り込みによるヒマラヤ
 山脈の誕生とチベット高原の出現。アフリカ大陸左側からは南米大陸が分離。 ヒマラ
 ヤ山脈・アルプス山脈・ロッキー山脈・アンデス山脈に海中生物の化石堆積が見られる
 のは大陸の衝突により海岸がせりあげられた結果。

6.巨木の森・大地を覆う
 オゾン層の形成により大半の紫外線が遮蔽されて陸地の生存安全性が上昇。
 海中の植物は維管束や花粉管の組織獲得により陸地へ進出できた。
 コケ→シダ(胞子)→裸子植物の出現,シダ種子植物と裸子植物の巨木化。
 (アメリカオーキフェノーキー湿地帯・レッドウッドの珪化木)

7.恐竜の谷の大異変
 6500万年前,巨大隕石の衝突時の爆風と火災による粉塵ガス充満が太陽光を遮蔽
 し陸地を寒冷化,既に衰退しつつある恐竜の決定的絶滅を招き,酸素の一時的欠乏によ
 る海水温度変化がプランクトン大量死滅を引き起こした。
 (直径1200m深さ200mアメリカバリンジャークレーターは5万年前の隕石衝突跡)(イ
 タリアの黒いK/T境界層堆積物中に赤いイリジウム粘土層発見が巨大隕石衝突を証明)

8.氷河期襲来
 太陽引力周期変化による地球の楕円軌道公転と地軸移動による寒い夏が引き金となっ
 て寒気と暖気の衝突地帯に大量の降雪がもたらされ,雪の日光反射によるアルベド効果
 で寒冷が持続したため,積雪の堆積で氷河が形成され拡大した。
 直近の氷河期は11万年前~1万年前の約10万年間。
 (カナダジュノー氷原,ラブラドル高原)
 その後,地球公転軌道の円軌道化で夏期に氷河が解け出し温暖気候に復元。

9.移動する大砂漠
 大気の流れは熱帯で上昇し降雨後,赤道から南北緯度30度付近で下降し大地に吹き
 付け乾燥地帯を作る。砂漠は岩石が温度差50度にもなる熱膨張と収縮の反復により割
 れて礫平原をなし,更に小さく割れて大量の砂になって熱風が砂塵をまきあげ山かげに
 集まってできた。緯度30度のベルト状の乾燥地帯に砂漠が集中している。砂は最後に
 は大きい透明な石英部分と細かい赤っぽい含有物に分かれる。
 砂漠の移動は緩やかには大陸移動によるもので,速い移動は極地の氷の増減に対抗的
 にベルト幅が収縮・膨張するために起こる。
 (アフリカサハラ砂漠ホガール高原・タッシリナジェールの石器時代の岩絵)

10.資源を産んだマグマ噴出
 地球創成時の衝突隕石中の様々な物質が溶けたマグマそのままでは資源には成り得な
 い。アンデス山脈の金銀銅などの豊富な地下資源はマグマ蒸気熱水や地下に浸透した雪
 融け水がマグマに触れ,物質を解かして分離・濃集させた。
 プレートのせめぎあいで沈み込み帯に出来る海溝の岩石が溶けたマグマ溜りの噴出口
 に,またせり上げで海底が隆起して出来る海嶺の海底熱水鉱床に,さらに巨大大陸の分
 裂地点に,火山としてマグマを噴出させ,地中奥深くのレアメタルなどの稀少物質をも
 地表に運び,マグマで熱せられた水がこれを資源として濃集させた。人類の豊かな物質
 文明はこれらの地下資源の利用によりもたらされた。
 (アンデス山脈アタカマ砂漠,キプロス島古代銅鉱山跡,ブラジルアラシャ鉱山)

11.多重バリアが守る生命の星
 地上の生命は大気圏内では穏やかな気候を保つ対流圏と紫外線を吸収するオゾン層の
 ある成層圏(高度10~50㎞,-56℃,0.05気圧)によって,さらに大気圏外
 では宇宙線を南北極地にそらせる磁気圏によって宇宙の過酷な環境から守られている。
 (アイスランドのオーロラ,南極の昭和基地)

12.太陽系第三惑星・46億年目の危機
 宇宙誕生から150億年。現在我々は銀河の時代に生きている。化石燃料を燃やして
 排出される二酸化炭素の増加による大地の水分減少,伐採と開墾による森林の消費と大
 地の砂漠化等,人類の出現と文明の発達が自らの基盤である豊かな緑を自ら蝕んだこれ
 らの環境汚染の地球規模の拡大は,未来の地球に何をもたらすのか。